映画を書くと頭が疲れる

観るものです。

『レディ・プレイヤー1』(2018年)感想・ネタバレ

監督:スティーヴン・スピルバーグ


f:id:stevenspielberg:20081204010325j:plain画像は『シャイニング』より



印象は全然違いますが、「みんなで人の内世界に入る」というとこだけで言うと、『インセプション』(2010年)っぽいです。『ミクロの決死圏』(1966年)でもいいんですが。

ペンタゴン・ペーパーズ』(2018年)の記事で、スピルバーグの統制されたショットについて書きましたが、『レディ・プレイヤー1』に『シャイニング』(1980年)が出てきた時、統制されたショットといえばキューブリックだと気づきました。『2001年宇宙の旅』(1968年)が、まるでフルCGのようなフル実写だったことを忘れていました。
映画に出てくる『シャイニング』のショットは、VR世界のCGパートととても親和性が高いのですが、それをスピルバーグが見せた意味について、ここ最近考えています。

考えていて思い出したのが、以下の伊藤計劃氏のブログ記事です。

「ダークナイト」のアニメ並みに制御された画面構築力について - 伊藤計劃:第弐位相

上記の記事で書かれていることが、『ペンタゴン・ペーパーズ』に感じたものと近いです。CGアニメーションを作る時のレイアウトについてよくは分かっていないのですが、『レディ・プレイヤー1』を撮りながら撮った『ペンタゴン・ペーパーズ』の、あの凄まじい画面統制を見ると、CGアニメーション製作過程のレイアウト技術が応用されているんじゃないかと思っています。
ダンケルク』(2017年)の空中戦を見て、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(2008年)の空中戦を思い出したのですが、まるでCGのような実写は、アニメ並みに制御された画面構築力で出来ているんだと思います。そして、あえてCG的な表現から遠い映画をCG製作のアプローチで撮ったのが『ペンタゴン・ペーパーズ』なのではないかと考え中です。
スピルバーグは、『レディ・プレイヤー1』で、映画におけるこのようなアプローチは、アニメやCGではなく、キューブリックが志向し、遺した映画にこそ起源があるのだと言いたかったのかもしれません。



レディ・プレイヤー1』の内容は、冒頭のトレーラーハウス・マンション群の街並みが、シネコンの映写室に並ぶプロジェクターを縦積みしたみたいなデザインでした。映写機と違って、中を覗いても何が上映されているか分からないデジタル上映が、ゴーグルを付けてVR世界を見ている人だけが中に見える様子として描かれていました。プロジェクターの排気ファンもトレーラハウス・マンション脇で回っています。
主人公がVRゴーグルを付ける時にメガネを外していて、外されたメガネが置かれるショットまであるのを見て、これは子供向けのなぞなぞのように、メガネを外して見るもの...、またまた夢!
だとすると、内容に関しては重複がありますので、以下の記事をお読み下さい。
stevenspielberg.hatenablog.com


現実が大切、仮想空間はほどほどにとスピルバーグが言っていると書かれたレビューを読んだのですが、あの現実も仮想空間も全部映画なので、お気になさらず。メタ的すぎて解釈の元も子もないと思われた方は、以下の記事をお読み下さい。
stevenspielberg.hatenablog.com