映画を書くと頭が疲れる

観るものです。

『ニーチェの馬』(2011年)感想・ネタバレ

監督:タル・ベーラ

ショットが凡庸で退屈です。

凡庸な映画をことさら貶める必要はないのかもしれませんが、芸術映画として評価されているのが信じられない。

一日目のラストショットに、あの大仰な音楽が重なる意味が分からない。あのような状況で生活しながら、流れ者が開けた井戸の蓋を閉めずに家に戻る娘。あのような状況で生活しながら3つのランプに火を点けるために、3本の枝を消費する反ミニマムな動作。言葉を発するといきなり過剰になる演技。アップショットも大概過剰。世界の状況説明を長々とする訪問者。奥から娘が持ってくる焼酎瓶をショットの中央で追いながら、いざテーブルに運ばれると、その瓶を早々にフレームアウトさせる、意味のないカメラの動き。家を出る時に、家事を担う娘が父に支持されないと荷造りが出来ない?父の顔をアップで映し、カメラが引くと薪を割ってる、皮の手入れをしてるって、何をやっているんでしょうかクイズでもやってるつもりなのか。

これが芸術映画ですか?
敢えてモノクロなのに大して美しくない光。対象に近い煽り気味なショットの多用も見苦しい。ついていきたいのか、切り取りたいのか、いつまでたってもどっちつかずな長回し。とにかくショットが平凡。
あれだけグロを映していてもアレクセイ・ゲルマン監督の『神々のたそがれ』(2013年)の方がよっぽと美しい。
ただの凡庸な野暮ったい映画です。
土曜の深夜に見て、批評やレビューを読んで怒りに震えて眠れなかった。
タルコフスキーアンゲロプロスを引き合いに出している人はどうかしてる。この映画が芸術なら、ジョン・カーペンター監督の完璧なシネスコショットなんて大芸術です。