映画を書くと頭が疲れる

観るものです。

『ゲティ家の身代金』(2017年)感想・ネタバレ

監督:リドリー・スコットお昼に観て、特に何を考えるでもなく、時々映画の場面をポツポツ思い起こしたりして、さぁ寝ようという時になって、アレがソレでソレがああでこうで、と頭に沸いてきて観念して書き始めました。今3:50。寝たい… 世界一の大富豪とい…

『ウンベルト・D』(1952年)感想・ネタバレ

監督:ヴィットリオ・デ・シーカ GYAO!の無料配信で『ウンベルトD』を見た。 ※無料配信は6/25まで 暗い話だ。 ウンベルト·D·フェラーリは、30年間公務員として真面目に勤め上げ、現在は年金暮らしである。しかし、受け取れる年金額は少なく、その半分以上が…

『レディ・プレイヤー1』(2018年)感想・ネタバレ

監督:スティーヴン・スピルバーグ 画像は『シャイニング』より 印象は全然違いますが、「みんなで人の内世界に入る」というとこだけで言うと、『インセプション』(2010年)っぽいです。『ミクロの決死圏』(1966年)でもいいんですが。『ペンタゴン・ペー…

『A.I.』(2001年)について

監督:スティーヴン・スピルバーグ 3千年紀の始まりに公開された、母の愛を求める少年型ロボットの冒険物語について、私はまだ何も理解していない。 この映画は、「ピノキオ」がストーリーの下敷きになっていると言われているが、それがカルロ・コッローディ…

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017年)感想・ネタバレ

監督:スティーヴン・スピルバーグ決断に迷い苦悩するキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と、彼女を取り囲む男たちを収めた、まるで宗教画のように統制された構図のショット。路面の売店脇で強風の中横並びで新聞を捲る3人の男をコミカルに収めたポ…

『さらば、愛の言葉よ』3D(2014年)の、3Dメガネという視覚補正メガネについて

前回はお騒がせ致しました。 今回は映画の記事です。 監督:ジャン=リュック・ゴダール3Dメガネは、立体視できない映像を立体視させるためのメガネです。 私は視力がよくないので、映画はメガネをかけて見ています。なので、3D映画を見る時は、メガネをかけ…

【2018.04.03追記あり】ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾における、渋革まろん氏の評論文盗用疑惑について

今回は映画の記事ではありません。 ネット上に、私のブログ記事からの盗用だと思われる文章を見つけたので、掲載元に問い合わせをした顛末についての報告記事です。前回の記事を書いている時に、震災と黒沢清映画について書いている文章を検索していて批評再…

東日本大震災の津波と黒沢清映画-『リアル~完全なる首長竜の日~』(2013年)、『岸辺の旅』(2015年)を見て-

2011年3月11日14時46分、職場で同僚に「めまいがする」と話していたら、少し離れた席の女性が、「私も何かくらくらします」と言ってきて、その後は多分「疲れてるんですかね」とかなんとか女性に言おうとしたような気がする。でもその前に無線が鳴って、上階…

『15時17分、パリ行き』(2018年)感想・ネタバレ

監督:クリント・イーストウッド公開2日前に、(新作はまた実話らしいし、実際の事件の確認でもしとくか)と、当時の事件のニュース記事と映画の宣伝記事を読んでいたら、「事件の当事者であるアンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストー…

『ニーチェの馬』(2011年)感想・ネタバレ

監督:タル・ベーラショットが凡庸で退屈です。凡庸な映画をことさら貶める必要はないのかもしれませんが、芸術映画として評価されているのが信じられない。一日目のラストショットに、あの大仰な音楽が重なる意味が分からない。あのような状況で生活しながら…

『Virginia/ヴァージニア』(2011年)感想・ネタバレ

監督:フランシス・フォード・コッポラ ゴシック・ホラーという認識で見始めたのですが、冒頭のシークエンスに驚きました。 なぜなら、あまりにもありのままのデジタルビデオ映像だったからです。この映像の質感でゴシック・ホラーいけますか?というか、こ…

『カリスマ』(1999年)感想・ネタバレ

監督:黒沢清『サクリファイス』(1986年)に立てられた一本の木のモニュメントは、その後『ブレードランナー 2049』(2017年)で、核汚染地域のスティグマとして立てられた。 世界であり、歴史であり、中心である、特別なこの一本の木が「もう一本ある」映画…

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(2017年)感想・ネタバレ

監督:アレックス・カーツマンザクザク進む映画です。 冒頭の巨大な砂嵐に終始追われているかのようです。 この映画の後に続けて『キングコング: 髑髏島の巨神』(2017年)を観たのですが、髑髏島に着いてからの移動手段が歩きと分かった時の「歩きかぁ…」(…

『サクリファイス』(1986年)感想・ネタバレ

監督:アンドレイ・タルコフスキー 『ブレードランナー 2049』(2017年)について書かれた文章の中で、まるで一般教養であるかのごとく言及されているタルコフスキー監督の『サクリファイス』についてです。 その手の文章を読んでいる時点で、『惑星ソラリス…

『ブレードランナー 2049』(2017年)感想・ネタバレ

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴムビチケを購入しておいたのですが、デッカードとKのバージョンがあって、一瞬迷ってデッカードのにしたんですよ。Kのこと知らないし、場合によっては何の思い入れも持てないキャラになるかもしれない、と思って…。結果、Kにしとけ…

『散歩する侵略者』(2017年)は、とてつもなくロマンチックな愛の映画かもしれない。

暢気にリュミエール関係の文章を読んでいて気がついた、『散歩する侵略者』(2017年)のことについてです。 まずは、以下の引用をお読み下さい。 CineMagaziNet! No.2(Last Update: June 29 1998) リュミエール兄弟のアルケオロジー 長谷正人より (視覚的) …

『リュミエール!』(2017年)を見た!

監督:ティエリー・フレモー『リュミエール!』を見ました! 感嘆符が相応しい映画です。私は子どもの頃、何か面白いものが見れないかなと思って、よく家のベランダに出て、外を長時間見ていました。『グラン・トリノ』(2008年)でポーチの椅子に腰掛けて外…

『ブレードランナー』あらすじ・解説

監督:リドリー・スコット『ブレードランナー2049』(2017年)が間もなく公開されます。ということで、SF映画の金字塔『ブレードランナー』を見直してみようと思います。 はじめに この映画は、「リサーチ試写版(ワークプリント)1982年」「オリジナル劇場…

『東京物語』(1953年)を見てみた。

監督:小津安二郎 最近、神話系映画を立て続けに見ているので、少し気分を変えようと思い、『東京物語』を見てみました。神格化されている、と言っても過言ではない監督の代表作なので、どのタイミングでこの映画を見るかは、密かな課題だったのですが、努め…

『エイリアン:コヴェナント』(2017年)ラストの解釈について・ネタバレ

監督:リドリー・スコットこの映画が描く信仰について、時間をかけて理解を深めていこうと思っているのですが、その前に、物語のラストで舞台となった星を逃れ、宇宙船コヴェナント号に乗船したアンドロイドが、デヴィッド、ウォルターのどちらであったかに…

『散歩する侵略者』(2017年)の東出昌大さんについて

※以下の記事は、『クリーピー 偽りの隣人』(2016年)のネタバレを含みます。 ※ 画像は『予兆 散歩する侵略者』 出オチなのでしょうか?私はネタにマジになっているのでしょうか。いくつかレビューを読んでみましたが、東出さんの牧師役について、反応してい…

『エイリアン:コヴェナント』(2017年)感想・ネタバレ

監督:リドリー・スコットピエロ・デラ・フランチェスカ「キリスト降誕」 ミケランジェロのダビデ像 カルロ・ブガッティの玉座 リヒャルト・ワーグナー「ヴァルハラ城への神々の入場」(だめだ、覚えてられん。後はオタクに任せよう) ということで、初っ端…

『散歩する侵略者』(2017年)感想・ネタバレ

監督:黒沢清 ブログ記事が黒沢清監督作品ばかりになっています。新作は、出来れば公開中に書きたいと思い、気負って鑑賞に臨むのですが、そんな必要なかったです。 北朝鮮が電磁パルス攻撃を仕掛けてくるかもしれない、というニュースを見て家を出ました。M…

『ダゲレオタイプの女』(2016年)感想・ネタバレ

監督:黒沢清6月に精華大学で行なわれた黒沢清監督のトークイベントに行って来た。そこで黒沢監督が見せてくれた小津安二郎の『風の中の牝雞』(1948年)の一場面を見て、『ダゲレオタイプの女』を思い出した。 なので、何か書いておこうと思う。古い写真や…

『CURE』(1997年)を見直してみよう No.4 最後に高部はどうなったのか

黒沢清はイングマール・ベルイマンに似ているとよく思う。 黒沢清の著作物や、黒沢清について書かれた本の中で、ベルイマンについての記述を読んだ覚えはないが、(『恐怖の対談―映画のもっとこわい話』(青土社 2008年)で、テオ・アンゲロプロスがベルイマ…

『クリーピー 偽りの隣人』(2016年)について

監督:黒沢清 ネタバレあります。お正月休みに『ヴァンパイア/最期の聖戦』(1998年)を見ていて、『クリーピー 偽りの隣人』が吸血鬼映画だったことに遅ればせながら気づいたので書いておく。 以下は、『クリーピー 偽りの隣人』と吸血鬼映画の分かりやすい…

『ハドソン川の奇跡』(2016年)感想・ネタバレ

監督:クリント・イーストウッド冒頭、企業ロゴに重なる音。市街地で衝突する旅客機。そして恐怖に驚き目覚めるサリー。この時、サリーの瞳にだけ照明が当たり、他は影になってよく見えません。この場面と次のシャワーを浴びる場面は、目覚めた後にシャワー…

『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』(2016年)感想・ネタバレ

監督:スティーヴン・スピルバーグ キャラクターや物語世界の説明に時間を使うつもりはない。観賞者にビジョンが残ればそれでいいんだ。 と、スピルバーグが言ったかどうかは不明ですが、そんな印象の映画です。 映画の中に有名なランドマークを登場させるこ…

『シン・ゴジラ』(2016年)感想・ネタバレ

監督:庵野秀明 なぜゴジラが日本に上陸したのか、映画の中では示されていない。この映画の中の日本は、過去に原爆は投下されたが、東日本大震災は起こっていないようだ。 ゴジラの発生も上陸も、登場人物には不可解な出来事だが、鑑賞者には心当たりがある。…

『黒衣の刺客』(2015年)感想・ネタバレ

監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)この映画は、白黒のスタンダード、カラーのスタンダード、カラーのビスタビジョンという3つの画面フォーマットを使い分けています。白黒のスタンダートは過去を、カラーのスタンダードは現在を表し、カラーのビスタビジョ…